女性ホルモン検査
女性ホルモン検査では
卵巣や子宮の機能などを調べることができます。
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卵胞刺激ホルモン(FSH)
- 作用
- 卵巣での卵胞発育を促す
- 疑われる疾患
- 異常高値↑...排卵障害(月経不順)、卵巣性無月経(早期)閉経など
異常低値↓...排卵障害(月経不順)、下垂体機能低下症など
- 正常値
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卵胞期 3.5~12.5(mIU/ml) 排卵期 4.7~21.5(mIU/ml) 黄体期 1.7~7.7(mIU/ml) 閉経期 25.8~(mIU/ml)
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黄体化ホルモン(LH)
- 作用
- 卵巣での卵胞成熟と排卵を促し排卵後の黄体を刺激する
- 疑われる疾患
- 異常高値↑...排卵障害(月経不順)、卵巣性無月経(早期)閉経など
異常低値↓...排卵障害(月経不順)、下垂体機能低下症など
- 正常値
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卵胞期 2.4~12.6(mIU/ml) 排卵期 14.0~95.6(mIU/ml) 黄体期 10.4~11.4(mIU/ml) 閉経期 7.7~58.5(mIU/ml)
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卵胞ホルモン(エストロゲン)
- 作用
- 生殖器の発育、卵胞成熟の指標、子宮内膜の肥厚
- 疑われる疾患
- 異常高値↑...排卵誘発剤使用(卵巣過刺激症候群)、妊娠時など
異常低値↓...卵巣機能不全、卵巣低(無)形成、下垂体機能低下症、閉経後など
- 正常値
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卵胞期 25~195(pg/ml) 排卵期 66~411(pg/ml) 黄体期 40~261(pg/ml) 閉経期 10~40(pg/ml)
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黄体ホルモン(プロゲステロン)
- 作用
- 黄体から分泌され子宮に作用し着床に備える、妊娠の維持に必要
- 疑われる疾患
- 異常高値↑...排卵誘発剤使用(卵巣過刺激症候群)、妊娠時など
異常低値↓...黄体機能不全など
- 正常値
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卵胞期 0.2~1.5(ng/ml) 排卵期 0.8~3.0(ng/ml) 黄体期 1.7~27.0(ng/ml) 閉経期 0.1~0.8(ng/ml)
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乳汁分泌ホルモン(プロラクチン)
- 作用
- 乳腺の発達と乳汁分泌に関与する
- 疑われる疾患
- 異常高値↑...高プロラクチン血症(薬剤性・下垂体腺腫・甲状腺機能低下症)、妊娠・産褥など
異常低値↓...下垂体機能低下症(分娩後のハーシン症候群)など
正常値 0.2~1.5(ng/ml)
超音波検査(エコー検査)
超音波検査(エコー検査)で分かること
- 卵胞の大きさや発育状況
- 排卵日の予測
- 排卵の有無
- 子宮内膜の厚さ
- 子宮と卵巣の形態 など
- 排卵の大きさや発育状況
- 排卵前になると卵胞の直径は20mm前後の大きさになる
- 排卵日の予想
- 卵巣にできている卵胞の大きさ、数を測定して排卵日の予測を行う(血液検査のホルモン値も参考にします)
- 排卵の有無
- 卵胞がつぶれてなくなっていることを見て、確かに排卵があったことを確認する
- 子宮内膜の厚さ
- 通常、黄体期の子宮内膜の厚さは8mm前後にならないと、受精卵の着床が難しい
- 子宮と卵巣の形態
- 子宮筋腫、卵巣嚢腫、多嚢胞性卵巣症候群 などの有無(これらの疾患が、排卵障害、着床障害の原因となります)
子宮卵管造影検査
子宮卵管造影検査で分かること
- 子宮の形(子宮奇形)
- 子宮内腔の異常
- 卵管閉塞、卵管狭窄の有無
- 卵管周囲の癒着の有無 など
- 子宮の形(子宮奇形)
- 妊娠が難しい場合が多く、妊娠しても流早産の頻度が高い
- 子宮内腔の異常
- 子宮内膜ポリープ、子宮粘膜下の筋腫、子宮内腔の癒着などの有無
- 卵管閉塞、卵管狭窄
- 両側とも卵管閉鎖になると、夫婦生活や人工授精(AIH)などでの自然妊娠は望めないので、体外受精(IVF)や顕微授精(ICSI)を選ぶケースが多い狭窄の場合、卵子や精子が通るための卵管が狭くなっているため、自然妊娠することが難しい
- 卵管周囲の癒着
- 精子が卵子にたどり着けないため、自然妊娠することが非常に難しい
※この検査では、頻度の卵管の詰まりや癒着がある場合は、卵管の通りがよくなり精子が遡上しやすくなるため子宮卵管造影検査の6ヶ月、特に最初の3ヶ月に妊娠率が高くなるようです。
- 通気・通水検査
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【分かること】卵管の詰まり具合
卵管が詰まっていると精子が卵子まで到達しにくくなったり、受精卵が子宮へ到達できなくなる
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子宮鏡検査
子宮鏡検査で分かること
- 粘膜下子宮筋腫の有無
- 子宮奇形や子宮内膜の癒着の有無 など
- 粘膜下子宮筋腫
- 大きさや場所により、着床障害の原因となる
- 子宮奇形や子宮内膜の癒着
- 【子宮奇形】妊娠が難しい場合が多く、妊娠しても流早産の頻度が高い
【子宮内膜の癒着】着床障害の原因となる
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子宮頚管粘液検査
子宮頚管粘液検査で分かること
- 頚管粘液不全の可能性
- 排卵日の予測 など
- 頚管粘液不全の可能性
- 排卵日に頚管粘液の量が少ないか、あるいは性状が不良のために精子の侵入が障害されている
- 排卵日の予測
- 排卵日前になると、量、粘稠度も増し、子宮内に精子を取り込むのを助ける
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ヒューナーテスト(性交後検査)
ヒューナーテスト(性交後検査)で分かること
- 頚管粘液不全の可能性
- 抗精子抗体の可能性
- 精子や数や運動状態 など
- 頚管粘液不全の可能性
- 排卵日に頚管粘液の量が少ないか、あるいは性状が不良のために精子の侵入が障害されている
- 抗精子抗体の可能性
- 精子の動きを止めてしまう抗体のことで、陽性の場合は体外受精のみが有効な治療法
- 精子の数や運動状態
- 運動精子数が少ない場合、精子と卵子が出会う確率が下がってしまうので妊娠できる可能性が低い
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その他
その他の検査
- 抗精子抗体検査
- 抗核抗体検査
- 抗リン脂質抗体検査
- 排卵日検査薬
- 基礎体温の確認 など
一般精液検査
一般精液検査では
採取した精液量、精子濃度、精子数、運動率、奇形率などを調べることができます。
精液量 | 1ml以下の場合 | 逆行性射精、精のう欠損、射精管閉塞などが疑われる |
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精子濃度 | 1ml中3900万未満 | 乏精子症などが疑われる |
精子数 | 0個 | 無精子症などが疑われる |
精子運動率 | 32%未満 | 精子無力症などが疑われる |
正常形態精子 | 4%未満 | 奇形精子症などが疑われる |
正常精液の基準値 WHO(世界保険機関)
卵胞期 | 3.5~12.5(mIU/ml) |
---|---|
排卵期 | 4.7~21.5(mIU/ml) |
黄体期 | 1.7~7.7(mIU/ml) |
閉経期 | 25.8~(mIU/ml) |
※各医療機関では、WHOの基準をもとにし、各々独自の基準を設けているため、上記の表はあくまで参考程度で、詳しくは測定した医療機関の担当医に確かめましょう。
男性ホルモン検査
男性ホルモン検査では
造精機能状態などを調べることができます。
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テストステロン(男性ホルモン)
- 作用
- 精巣から分泌される
- 疑われる疾患
- 異常高値↑...甲状腺機能亢進症、先天性副腎過形成、アンドロゲン不応症、精巣嚢腫、副腎嚢腫など
異常低値↓...睾丸障害、視床下部疾患、下垂体疾患、非がん性下垂体部腫瘍など
正常値 250~1100(ng/dl) -
卵胞刺激ホルモン(FSH)
- 作用
- 睾丸に働き、精子の形成を促す
- 疑われる疾患
- 異常高値↑...精巣機能低下症など
異常低値↓...下垂体機能低下症など
正常値 1.5~12.4(mIU/ml) -
黄体化ホルモン(LH)
- 作用
- 睾丸からの男性ホルモンの分泌を促す
- 疑われる疾患
- 異常高値↑...原発性性腺機能低下症など
異常低値↓...低ゴナドトロピン性性腺機能低下症など
正常値 1.7~8.6(mIU/ml) ※正常値は、測定方法などさまざまな条件により異なります。よって、詳しくは測定した医療機関の担当医師に確認しましょう。
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